調剤薬局ホームページ制作のすべて|目的の決め方から集患・採用まで

はじめに

調剤薬局のホームページ制作

こんにちは、元調剤薬局管理薬剤師で、現在は医療機関をメインにホームページ制作している@うのです。

 

この記事では、調剤薬局のホームページを制作するときの流れと費用、公開後にやるべきことをまとめて解説しています。

僕は、調剤薬局で10年以上働いたあと、Web制作の仕事に移りました。

経営者側の事情も、患者さん側の気持ちも、求職者が何を見ているかも、ひととおり経験しています。

その視点から、「よくあるHP制作の解説」ではなく薬局に必要なことだけを書きました。

 

弊所、UJ WebServiceでは、医療機関、
特に調剤薬局のホームページ制作を行っています。

 

制作事例 制作事例

 

制作事例 制作事例

 

調剤薬局のためのホームページ制作

 

ホームページ制作に関してお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

 

 

この記事でわかること

 

なお、「そもそも薬局にホームページって必要?」という段階の方は、先にこちらをどうぞ。

薬局ホームページ制作をしておくべき3つの理由

 

 

1.調剤薬局ホームページを制作する手順

調剤薬局ホームページを制作する手順

薬局ホームページを制作するときの大まかな手順は、以下の通りです。

  • ①目的を考える
  • ②構成を決める
  • ③ホームページを制作する方法を決める
  • ④ ③で決めた方法で制作する

 

順番が大事です。
特に①を飛ばすと、あとの工程がすべてブレます。

各項目にわけて、それぞれ詳細に説明していきます。

 

1-①目的を考える

ホームページの目的を考える

まず、薬局ホームページを制作する目的は何なのか、明確にしましょう。

なぜ目的を考えるのかというと、目的が決まるとターゲットが決まり、ターゲットが決まるとコンテンツとデザインが決まってくるからです。

 

薬局ホームページの目的は、だいたい次のどれかです。

 

目的が複数ある場合は、ページごとに「このページのターゲットはだれか?」を意識してコンテンツを考えましょう。

たとえば集患が目的のトップページに、採用の情報を大きく載せてもあまり意味がありません。
逆に、採用ページに患者さん向けの説明を並べても、求職者には響きません。

 

ちなみに、この3つの目的の中でいちばん費用対効果が高いのは採用だと考えています。

薬剤師を1人採用するのに転職サイトを使うと、年収の2〜3割程度の手数料がかかります。金額にすると数十万円〜百万円単位です。

 

そして、ここが重要なのですが、この費用は採用するたびに発生します。

2人採用すれば2倍、3人採用すれば3倍。人数に比例して増えていきます。

 

一方、ホームページからの直接応募は違います。

制作費は最初の1回だけ。

そのあと2人採用しても、3人採用しても、かかる費用は変わりません。

 

1人目で制作費を回収し、2人目からはまるごと利益になる。

そういう構造です。

 

1-②構成を決める

ホームページの構成を決める

目的を決めたら、ホームページの構成、つまり必要なページを考えます。

こんな感じです。

1で目的を明確にしていれば、どのページが必要かわかってきます。

さらに目的が明確になっていれば、各ページに載せるべきコンテンツも決まってきます。

 

コンテンツを考えるときに重要なことは、『ターゲットが求めている情報』を載せること。

『自分が載せたい情報』ではありませんので、この点に注意しましょう。

 

薬局ホームページを制作する際に必要なページについては、以下の記事にまとめたので参考にしてください。

【HP制作】薬局ホームページに必要なページは?

 

1-③ホームページを制作する方法を決める

ホームページを制作する方法を決める

ホームページを制作する方法は、何種類かあります。

日本では、Wix、Jimdo、STUDIO、WordPressというツールを使って制作することが多いです。

そして、日本(世界)の半分以上のサイトがWordPressを採用しています。(参考記事

 

これを踏まえると、薬局ホームページを制作する方法は以下の3つになります。

  • ①格安制作ツール(Wix・Jimdo・STUDIO)を使って自分で制作
  • ②WordPressを使って自分で制作
  • ③WordPressでの制作を外注

 

他にも方法はありますが、ほぼ上記のどれかを選ぶことになると思います。

それぞれの違いは次章で詳しく比較します。

 

①〜③のどれにするかは、予算を決めてからということになります。

どのように予算を決めるかは、ホームページでどれくらいの利益が見込まれるかを考えて決めるといいと思います。

予算がまだ決まっていない方は、後述の『薬局ホームページの効果は?』を参考にしてください。

 

1-④ ③で決めた方法で制作する

方法が決まったら、いよいよ制作開始です。

外注する場合は制作会社とのやり取りが中心になりますが、自作する場合は次のような流れになります。

  1. レンタルサーバー契約
  2. ドメイン取得
  3. WordPress簡単インストール
  4. テーマを決める
  5. テーマを設定する

 

詳細は2-②WordPressで自作で解説します。

 

2.薬局ホームページの制作方法3つを比較

まず全体像を表にまとめます。

 

制作方法 初期費用 維持費 難易度 制作期間 SEO
①ノーコードで自作
(Wix・Jimdo・STUDIO)
0円〜 月1,000円程度 数日〜2週間
②WordPressで自作 約45,000円〜 年12,000円程度 1〜3ヶ月
③WordPressを外注 約200,000円〜 年12,000円+管理料 1〜3ヶ月

 

それぞれのメリット・デメリットを見ていきます。

 

2-①Wix・Jimdo・STUDIOを使って自分で制作

ノーコードツールでの制作

Wix・Jimdo・STUDIOは、感覚的にホームページのデザインやレイアウトを決めることができるツールです。

 

メリット

デメリット

 

注意点①:画像にこだわる

ノーコードツールでホームページを制作する場合、できるだけ費用を抑えたいはずです。

そのため、画像も商用無料のものを使いがち。

ですが、ここで無料の画像を使うと、かなりサイトの見た目が安っぽくなってしまい、集患や採用といった目的を果たすことは難しくなります。

 

Wixの制作事例を見てもらうとわかりますが、トップにおしゃれな画像を表示することで、良い感じのHPに見せています。

そのため、画像は少し費用をかけてでも良いものを使うことをおすすめします。

有料の画像サイトは、shutterstockかAdobe Stockが代表的です。

 

薬局の写真を載せたいのであれば、プロのカメラマンに撮ってもらいましょう。

経験上、出来が全然違います。

 

注意点②:ページを作りすぎない

格安のHP制作ツールは、制約が多いです。

そのため、薬局の運営が軌道に乗ってくると、皆さんほぼ間違いなくWordPressへの切り替えを希望されます。

 

このとき、Wix・Jimdo・Studioで制作したホームページのデータはWordPressに移行できません。
一から作り直すことになります。

そのため、ノーコードツールで制作する場合、コンテンツは作りすぎない方が無難です。

 

注意点③:運営会社の方針次第で、どうにもならなくなる

これがいちばん本質的なリスクかもしれません。

 

Wix・Jimdo・STUDIOでホームページを作るということは、運営会社のサーバーの上に、その会社のルールに従って建てさせてもらっている状態です。

土地も建物も、自分のものではありません。

 

そのため、次のようなことが起きても、こちらからは手の打ちようがありません。

  • 料金プランが値上げされる
  • 無料プランの機能が縮小される
  • これまで使えていた機能が廃止される
  • サービス自体が終了する

 

「サービス終了なんて大げさな」と思われるかもしれませんが、実例はあります。

かつて多くの人がホームページを作っていたYahoo!ジオシティーズは、2019年3月にサービスを終了しました。

21年続いたサービスで、終了理由は採算面や技術的な課題とされています。

 

このときは1年間のデータ持ち出し期間が用意されましたが、すべてのサービスがそう対応してくれる保証はありません。

むしろ注意点②で書いたとおり、Wix・Jimdo・STUDIOはそもそも通常時でもデータを持ち出せない仕様です。

 

 

一方、WordPressの場合はサーバーもドメインも自分で契約しているので、この心配がありません。

サーバー会社が気に入らなければ別の会社に引っ越せますし、データはすべて自分の手元にあります。

 

薬局のホームページは、10年単位で使うものです。

「今すぐ、安く」を優先してノーコードツールを選ぶなら、数年後に作り直すことになる可能性を織り込んでおきましょう。
逆に言えば、その前提であれば十分アリな選択肢です。

詳細は、下記の記事にまとめたのでご覧ください。

【調剤薬局HP】無料ホームページで作るメリット・デメリット

 

2-②WordPressを使って自分で制作

WordPressでの自作

WordPressで自作するのは、少し難易度が高いので、自信のある方だけチャレンジしてみてください。

 

メリット

デメリット

 

1.レンタルサーバー契約

レンタルサーバー契約

WordPressで自作する人は、レンタルサーバーと契約しましょう。

サーバーとは、インターネット上の土地のこと。
この土地をレンタルして、必要なファイルや画像を置いていくわけです。

 

レンタルサーバー会社は数が多いので、有名どころを選べば問題ないです。

 

エックスサーバーとロリポップは、

というサービスがあります。

特にエックスサーバーは、サーバーも安定していて、UIもわかりやすいです。

また、チャットやメールでの質問の返信も早く、信頼できるのでおすすめです。

 

2.ドメイン取得

ドメイン取得

エックスサーバー、またはロリポップの管理画面から、ドメインの取得をしていきます。

ドメインというのは、インターネット上の住所のこと。

簡単に言うとURLです。

 

このドメインを取得するときに考えることは、「com」や「net」などのURLの最後(トップレベルドメイン)をどうするか。

薬局ホームページなら、『com』か『co.jp』を取得される方が多いです。

 

co.jpはエックスサーバーやロリポップの『ドメイン1つ無料』の対象外で、費用が発生します。年間5,000円くらいです。

ですが、co.jpは法人登記している企業しか取得できないドメインなので、ネットに詳しい人が見ると「会社としてしっかりしている」というイメージにつながります。

comは費用がかからないのですが、長期的な視点で考えるとco.jpの方が良いかと思います。

 

3.WordPress簡単インストール

WordPress簡単インストール

ドメインを取得したら次は、WordPressの簡単インストールを行います。

これもエックスサーバーやロリポップの管理画面からクリック一つでできるので簡単です。

簡単インストールをするとき、IDとパスワードを決めることになるので、必ずメモしておきましょう。

 

4.テーマを決める

WordPressテーマを決める

WordPressをインストールしたら、WordPressの管理画面に入り、テーマを選択します。

テーマというのは、テンプレートのこと。
テンプレートによってデザインや作りやすさが異なってきます。

 

テーマには無料と有料のものがあり、

といった違いがあります。

 

有料テーマは、「SWELL」がおすすめ。

以前はTCDの有料テーマをおすすめしていたのですが、値段が高いこと、利用規約が厳しく、カスタマイズが必要になったときに対応できる制作会社が少ないため、現在は個人的にはおすすめしていません。

 

5.テーマの設定をする

テーマの設定

テーマを決めたら、あとはカスタマイズするだけ。

有料テーマの場合は、動画、説明書、サポートが充実しているので難しくないと思います。

 

2-③WordPressでの制作を外注

WordPress制作の外注

メリット

デメリット

 

外注先の選び方は7章で詳しく解説します。

 

なお、ノーコードツール(Wix・Jimdo・STUDIO)を使ったHP制作を外注するパターンもあります。

 

3.薬局ホームページの制作費用はいくら?

薬局ホームページの制作費用

薬局ホームページを制作するときに一番気になるのは費用ではないかと思います。

①ノーコード、②WordPress自作、③WordPress外注の3つに分けて説明します。

 

3-①ノーコードツールの費用

Wix・Jimdo・STUDIOでホームページを制作する場合、基本的に費用は0円です。

0円なのですが、ホームページのコンテンツやドメイン(URL)にwix・jimdo・studioという文字が入ります。

格安ツールを使って制作していることがわかってしまうわけです。

 

この表示を消したり、ドメインを独自ドメインにするのにお金がかかってきます。

これがだいたい月1,000円くらいです。

 

3-②WordPress自作の費用

自作する場合、必要となってくる費用は以下の通り。

ドメイン代(co.jpの場合) 約5,000円/年
サーバー月額料金 約1,000円/月
WordPressテーマ 約30,000円

 

サーバー月額料金に関しては、年払いにした方が安くなるのでまとめて支払いましょう。
そうすると、

といった感じです。

 

3-③WordPress外注の費用相場

外注の場合、料金はピンキリです。

ですが、約5〜10ページのボリュームでオリジナルデザインなら、30〜80万円くらいが相場かなと思います。

僕ならこれくらいで見積もりを出します。

 

サイト規模 ページ数 費用目安
1店舗・シンプル 5〜10ページ 20〜50万円
複数店舗・採用ページあり 10〜20ページ 50〜100万円
大規模・特殊機能あり 20ページ以上 100万円〜

 

また、大きい制作会社ほど、広告費や人件費がかかっているため、値段がどうしても高くなります。

その分、質も高いのですが、薬局ホームページの場合、そこまでの高品質は不要なのではないかと考えています。

「数ページで見積もり100万」という話を聞いたことがありますが、こういった外注先はさすがにやめておいた方がいいですね。

 

3-④初期費用の安さにだまされない

費用の話で、いちばん注意していただきたいのがここです。

たまに、初期費用が異常に安い業者がいます。
「初期費用0円」「月額9,800円〜」といったパターンですね。

 

このような業者は、例外なく月額の管理料が高いです。

しかも5年契約などの縛りがあることが多く、総額で計算すると普通に発注するより高くなるケースがあります。

さらに、契約終了時にサイトのデータを引き渡してもらえないこともあります。

 

費用を検討するときは、必ず「初期費用」と「維持費用×契約年数」の両方で比較しましょう。

 

4.薬局ホームページに載せるべきコンテンツ

ここでは、薬局ホームページに載せるべき代表的なコンテンツを解説します。

 

4-①基本情報(営業時間・アクセス・駐車場)

患者さんが最初に確認するのが基本情報です。
見つけやすい位置に、正確に載せましょう。

 

項目 掲載する内容
営業時間 平日・土曜の営業時間、昼休みの有無
休局日 定休日、年末年始・お盆の休み
住所 郵便番号を含めた正確な住所
電話番号・FAX 処方せんFAX受付をしているなら必須
駐車場 有無と台数、場所(これが意外と重要)
地図 Googleマップの埋め込み

 

薬局で働いていたときの実感ですが、駐車場の情報を探している方はかなり多いです。

「何台停められるのか」「薬局の前なのか、離れているのか」まで書いておくと親切です。

 

4-②薬局の取り組み

ここが、他の薬局との差がいちばん出るページです。

 

 

特に在宅医療は、ホームページからの問い合わせにつながりやすい項目です。

ケアマネジャーさんや施設の相談員さんが「この地域で在宅に対応してくれる薬局」を探すとき、実際にネットで検索されています。

対応エリアと連絡先を明記しておくだけで、接点が生まれます。

 

4-③採用情報ページ

採用を強化したいなら、独立した採用ページを作りましょう。

求人サイトや紹介会社の求人票では、給与と勤務条件くらいしか伝わりません。
ホームページなら、そこで書けないことを書けます。

 

  • 1日の仕事の流れ(薬剤師/事務、それぞれ)
  • 1日の処方せん枚数、主な応需科目
  • 教育・研修体制、認定薬剤師の取得支援
  • 有給の取得実績、産休・育休の取得実績
  • スタッフの声(実際に働いている人のインタビュー)
  • 選考の流れ、応募フォーム

 

求職者がいちばん知りたいのは、「入ったあと、自分がどう働くことになるのか」です。

1日の処方せん枚数や応需科目といった具体的な数字は、求人票にはあまり書かれていません。

ここを丁寧に書くと、応募の質が変わります。

 

また、採用ページには後述するGoogleしごと検索への対応も合わせて行うと効果的です。

4-④薬局掲示事項ページ

薬局内に掲示している事項をホームページにも掲載する必要があります。

令和6年度の調剤報酬改定で定められたもので、経過措置は令和7年5月31日で終了しています。

 

掲載が必要なのは、大きく分けて次の3つです。

  • 調剤管理料・服薬管理指導料に関する事項
  • 地方厚生(支)局長に届け出た施設基準(調剤基本料、地域支援・医薬品供給対応体制加算、在宅薬学総合加算など)
  • 明細書の発行状況に関する事項

 

このほか、「療養の給付と直接関係ないサービス等の取扱い」や選定療養についても、あわせて掲載しておくとよいでしょう。

 

掲載場所については、細かい指定がありません。
「お知らせ」に投稿するだけでも要件は満たせます。

ただ、独立したページを作ってメニューに「薬局掲示事項」を置いておく方が、管理しやすいです。

 

ホームページを持っていない薬局は対象外ですが、HPを作るなら必ず対応が必要なページということになります。

制作会社に依頼する場合は、このページの存在を知っているかどうかも確認しておくとよいと思います。

 

各項目の具体的な記載例(そのまま使える文章)は、別記事にまとめました。

▶ 【2026年度】薬局内掲示事項のホームページへの記載例について

 

 

4-⑤プライバシーポリシー

プライバシーポリシーページというのは、個人情報をどのように収集・利用・管理するかを明示したページです。

個人情報を取得する際は「本人に通知する」か「公表する」ことが必要なので、HPに「公表」しておいた方がいいでしょう。

こちらは、下記YouTube動画が参考になります。

プライバシーポリシーとは?必要な理由と作り方を解説

 

5.公開後にやるべき集患・採用の施策

ホームページは、公開して終わりではありません。

むしろ公開後にやることの方が、集患・採用に直結します。

ここでは、薬局が実際にやるべき施策を4つ紹介します。

 

5-①Googleビジネスプロフィール(MEO)

まず用語の説明から。

Googleビジネスプロフィールとは、Googleマップや検索結果の右側に表示される店舗情報のことです。無料で登録・管理できます。

MEO(Map Engine Optimization)とは、この地図検索で上位に表示されるようにする対策のことです。

 

薬局の場合、ホームページよりもGoogleマップから見られる回数の方が多いことがよくあります。

「〇〇市 薬局」「近くの薬局」で検索したとき、最初に出てくるのは地図だからです。

 

やることはシンプルです。

  • Googleビジネスプロフィールに登録する(未登録なら最優先)
  • 営業時間・電話番号・住所を正確に、最新に保つ
  • 年末年始や臨時休業は「特別営業時間」で設定する
  • 薬局の外観・内観・待合室の写真を載せる
  • ホームページのURLを設定する
  • 口コミには丁寧に返信する

 

ホームページとGoogleビジネスプロフィールは、セットで運用してはじめて効果が出ます。

 

5-②Googleしごと検索に載せる

採用を強化したい薬局さんに、いちばんおすすめしたいのがこれです。

 

Googleしごと検索(Google for Jobs)とは、Googleで「薬剤師 求人 〇〇市」などと検索したときに、検索結果の上部にまとまって表示される求人枠のことです。

青い枠の中に求人情報が並んで表示されるアレですね。

 

ここに載せるのに、掲載料はかかりません。

自社の採用ページにJobPosting構造化データという情報をマークアップしておくと、Googleが自動的に読み取って表示してくれる仕組みです。

 

構造化データとは、ページの内容をGoogleが理解できる形式で記述したもの。
JobPostingはその中の「求人情報」用のフォーマットです。

 

記述する主な項目は次のとおりです。

職種名 薬剤師、医療事務など
仕事内容 具体的な業務内容
雇用形態 正社員、パートなど
勤務地 住所
給与 金額(記載すると表示されやすくなります)
掲載日・掲載終了日 有効期限の設定が必要

 

紹介会社を使えば、薬剤師1人の採用で数十万円〜百万円の手数料がかかります。
それを考えると、無料で求人枠に出せるこの仕組みは、使わない理由がありません。

 

ただし、構造化データの記述にはHTMLの知識が必要です。
自信がない場合は制作会社に依頼するか、対応しているWordPressプラグインを使うことになります。

弊所で採用ページを制作する場合は、この対応も含めています。

 

5-③LINE公式アカウントと連携する

薬局とLINE公式アカウントは、相性がいいです。

ホームページで新しい患者さんと接点をつくり、LINEでつながり続ける、という流れが作れます。

 

リッチメニューでできること

リッチメニューとは、LINEのトーク画面の下部に固定表示されるメニュー画像のことです。
タップすると、設定したページに飛んだり、メッセージを送ったりできます。

 

薬局なら、こんな配置が考えられます。

 

LINE公式アカウントの標準機能では、リッチメニューのボタン数に制限があります。
L Message(エルメ)のような外部ツールを使うと、このボタンの数を増やすことができます。

 

処方せん送信フォームは、必ずフォームで作る

ここが、いちばんお伝えしたいところです。

 

処方せんの事前送信をLINEで受け付けている薬局は増えていますが、多くは「処方せんの写真を撮って、そのままトークに送ってもらう」という運用です。

手軽なのですが、これには個人情報上の問題があります。

 

トークに送られた処方せんの画像は、患者さん自身が削除しない限り、トーク履歴に残り続けます。

処方せんには、氏名・生年月日・保険者番号・処方内容といった、極めて機微な情報が載っています。
それがスマホの中に残り続けるのは、望ましい状態とは言えません。

 

L Messageのような配信ツールを使うと、回答フォーム形式で処方せん画像を受け取ることができます。

この形であれば、送信された画像データをあとから削除することが可能です。

 

患者さんの個人情報を扱う以上、薬局側が「削除できる状態」を用意しておくべきだと考えています。

ホームページからLINEへ誘導するのであれば、この点までセットで設計しましょう。

 

5-④情報の更新とアクセス解析

最後に、地味ですが効果のある話を。

 

ホームページの情報が古いままだと、患者さんに不信感を与えます。
特に営業時間まわりは、間違っていると直接クレームにつながります。

 

更新が必要な情報 タイミング
営業時間 変更時、年末年始・お盆の前
臨時休業のお知らせ 決まった時点ですぐ
スタッフ紹介 異動・入社時
取り組み・サービス 在宅開始、認定取得など
求人情報 募集開始・終了時(しごと検索の期限にも影響)

 

あわせて、Googleアナリティクスとサーチコンソールを入れておきましょう。

最初は難しく感じますが、見るのは以下くらいで十分です。

 

「採用ページがいちばん見られている」とわかれば、そこに力を入れる。
そういう判断ができるようになります。

 

6.薬局ホームページの効果は?

薬局ホームページの効果

薬局ホームページを制作すると、どれくらいの効果があるのでしょうか。

ホームページの効果をしっかり把握しておくと、ホームページにどれくらいの費用をかけるべきかもわかってきます。

 

薬局ホームページの予想アクセス数

これまで制作させていただいた薬局様のホームページのアクセス数を拝見すると、1店舗経営の場合、1日のアクセス数は5〜10PVです。

つまり月に換算すると150〜300PVですね。

 

新患を一人獲得するために必要なアクセス数

では、どれくらいのアクセス数があると新患が一人来るでしょうか。

薬局ホームページについて、具体的なデータはありません。

 

ですが、書籍『医院ホームページ作成の教科書』に、クリニック・歯科医院のホームページでどれくらいのアクセス数で新患が来るかが載っています。

これによると、

と書いてありました。

 

薬局のデータはないので、悪く見積もって50PVで新患一人と考えてみましょう。

 

HPによる毎月の新患獲得数

そうすると、

150〜300PV ÷ 50PV = 3〜6人

1か月で3〜6人、新患が来るという計算になります。

 

HPによる毎月の利益

さらに、処方せん1枚当たりの技術料を約2,400円とすると、

2,400円 × 3〜6人 ≒ 7,200〜14,400円

つまり、1か月で7,000〜15,000円ほどの利益が見込まれるわけです。

 

その他HPによる効果

 

特に採用は効果が大きいです。
紹介会社経由で薬剤師を1人採用すると、年収の20〜30%程度の手数料がかかります。
ホームページ経由で1人採用できれば、それだけで制作費を上回ることもあります。

 

こういった効果を合わせると、月に2〜3万円の利益は十分見込めるのではないでしょうか。

 

そして、月の予想利益に120か月をかけます。

120か月というのは、ホームページの運用月数です。
一般的にホームページは10年ごとにリニューアルした方がいいと言われているので、120か月運用すると考えます。

 

月の予想利益 × 120か月 = ホームページによる利益

 

これを考えて、ホームページ制作の費用をいくらにするか考えると良いかと思います。

 

7.外注先の選び方

WordPressでの制作を外注する場合、どこに頼むかを検討する必要があります。

外注先はおもに3つ。

 

  費用 制作期間 スキル 対応分野 制作後のフォロー
クラウドソーシング 人による ×
Web制作会社 × × 全分野
UJ WebService 医療系サイト

 

クラウドソーシング

クラウドソーシングでは、格安でホームページ制作を依頼することができます。

ですが、基本的に顔が見えず、メッセージのやりとりだけ。

 

僕もイラスト制作をお願いしたことがあるのですが、納品したら終わり。
ただの作業というか、機械とやり取りしているみたいで、面白くなかったというのが感想です。

長く付き合っていく前提の薬局ホームページには、あまり向いていないと思います。

 

Web制作会社

Web制作会社は、スキルが非常に高いです。
小規模サイトから大規模サイトまで、あらゆる分野に対応しています。

ただ、質が高い分、コストも高くなる傾向があります。
100万円、200万円の見積もりを出すのはザラにあると思います。

制作後のフォローは、有償・無償で対応してくれます。

 

弊所(UJ WebService)

弊所のメリット・デメリットもお話しします。

 

強みは、やはり薬剤師であることです。

調剤薬局で10年以上働いていたので、経営者様の考え、患者様の想い、求職者の要望を理解した上でホームページ制作ができます。

 

「1日の処方せん枚数」「応需科目」「一包化の対応」といった話が、説明なしで通じます。
打ち合わせの時間が短くて済む、というのは地味ですが大きいところだと思います。

 

口コミも掲載していますので、参考にしていただけたらと思います。

 

こんな業者には注意

  • 初期費用が極端に安く、月額management料が高い
  • 数ページの構成で100万円以上の見積もりを出してくる
  • 契約期間の縛りが長く、途中解約でサイトが手元に残らない
  • 更新のたびに費用が発生する(軽微な文言修正まで有償)
  • 制作実績に医療系がまったくない

 

見積もりをもらったら、「5年運用した場合の総額はいくらか」を必ず確認してください。

 

8.【事例】実際に制作した調剤薬局ホームページ3選

ここからは、弊所が実際に制作した薬局ホームページを3つ紹介します。

目的が違えば、作るものも変わります。
「うちはどれに近いか」を考えながら読んでみてください。

 

事例1|じんせい薬局様(京都市上京区)

じんせい薬局様のホームページ制作事例

目的 認知拡大/在宅・オンライン対応の訴求/採用
サイト jinsei-pharma.co.jp

 

2024年に承継開局された、京都御所の東側にある薬局です。

デザインには和柄を取り入れました。ただの装飾ではなく、柄が持つ意味に合わせてページごとに選んでいます。七宝は「人とのつながり」、亀甲は「長寿・健康」といった具合です。京都という土地柄と、薬局として伝えたいことを同時に表現しました。

 

採用面では、薬剤師の募集要項ページにJobPosting構造化データを実装しています。

これにより「京都 薬剤師 求人」と検索した求職者が、薬局名を知らなくても募集要項にたどり着ける導線ができました。求人サイトに掲載しなくても、自社サイトから直接応募につながる仕組みです。

 

在宅医療・オンライン服薬指導・お薬の配達は、取り組みページとして独立させました。

 

▶ じんせい薬局様の制作事例を詳しく見る

 

事例2|はなまる薬局様(静岡県沼津市)

はなまる薬局様のホームページ制作事例

目的 ブランディング・差別化
構成 全9ページ(オリジナルデザイン)
サイト fiocco.co.jp

 

ご依頼のときに言われたのは「通常とは一味違うデザインにしたい」ということでした。

薬局のホームページは、どこも似ています。白と青か、白と緑。清潔感はあるけれど、並べると区別がつきません。

 

はなまる薬局様は、地元・沼津の文化をデザインコンセプトに据える方向を選ばれました。

全ページに、下から上へ流れる星のアニメーションを実装。画面をタップしたときにも小さな仕掛けが動きます。星のサイズや量は何度も調整して、「楽しいけれど読みにくくない」ところに落とし込みました。

 

この事例でお伝えしたいのは、薬局のホームページは無難なデザインでなくてもいいということです。
目的が「覚えてもらうこと」なら、振り切った方が効きます。

 

「薬局の可愛いホームページをお願いするならこちら!」
(お客様の声より)

 

▶ はなまる薬局様の制作事例を詳しく見る

 

事例3|THファーマシーグループ様(東京都江東区)

THファーマシーグループ様のホームページ制作事例

目的 リニューアル/採用強化
構成 全16ページ(オリジナルデザイン)
サイト thpharmacy.co.jp

 

3店舗を展開されているグループ薬局です。

以前から運用していたホームp-時のリニューアル、そして、自社サイトから直接応募が来る状態をつくることが目的でした。

 

採用情報ページでは、会社の魅力をスライダーのレイアウトで見せる構成にしています。
求人票に並ぶのは給与と勤務時間くらいですが、求職者が知りたいのは入ったあと自分がどう働くことになるのかです。そこを埋めました。

さらに、薬局未経験の求職者に働くイメージをつかんでもらうために、薬局の一日というページを作り、業務の内容を紹介しています。

 

そして、公開後はGoogle広告の運用も担当しています。

採用ページは、作っただけでは見てもらえません。地域と職種を絞って広告を配信し、求職者に直接届ける形をとっています。

採用ページ+Googleしごと検索+広告運用は、採用に困っている薬局さんにこそ検討していただきたい組み合わせです。

 

元薬剤師のご経歴もあり、医療業界に精通していらっしゃったので、非常に納得のいくHPを納品いただけました。レスポンスも早く、信頼のおける方と思います。
(お客様の声より)

 

▶ THファーマシーグループ様の制作事例を詳しく見る

 

3つの事例に共通していること

  目的 特徴
じんせい薬局様 採用・在宅 和柄デザイン/Googleしごと検索
はなまる薬局様 ブランディング 地域文化を反映したアニメーション
THファーマシー様 採用 採用ページ強化/Google広告運用

 

デザインの方向性はまったく違いますが、共通していることがあります。

  • 「誰に向けたサイトか」を最初に決めきっている
  • 求人票やパンフレットに書けないことを書いている
  • 公開して終わりにせず、しごと検索・広告・更新まで含めて運用している

 

きれいなサイトを作ることが目的ではありません。
処方せんが増えるか、応募が来るか。そこがすべてです。

 

弊所では、この3件のほかにも薬局・薬剤師会・クリニックのホームページを制作しています。

▶ その他の制作実績を見る

まとめ

以上、調剤薬局ホームページを制作するときの手順から費用、公開後にやるべきことまで解説しました。

 

最後に要点を整理します。

  • まず「目的」を決める。ここがブレると全部ブレる
  • 制作方法は3つ。予算と目的で選ぶ
  • 外注の相場は30〜80万円。初期費用の安さにだまされない
  • 公開後こそ本番。MEO・Googleしごと検索・LINE公式まで含めて設計する
  • 処方せんのLINE受付は、削除できるフォーム形式で
  • 採用は、いちばん費用対効果が出やすい

 

薬局ホームページを外注するようでしたら、ぜひUJ WebServiceにご相談ください。

調剤薬局のためのホームページ制作

 

必ず良いホームページを制作いたします。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

UJ WebService代表・宇野譲|薬剤師・弁理士資格を持つ医療機関専門のWEB制作者

この記事を書いた人

宇野 譲 / UJ WebService 代表

薬剤師弁理士

医療機関専門のWEB制作者。調剤薬局での管理薬剤師9年の実務経験を活かし、薬局・クリニック・医療系企業のホームページを制作しています。専門用語が通じる安心感と、フリーランスならではの柔軟な対応が強みです。

  • 東京薬科大学薬学部卒 / 東京医科歯科大学大学院修士課程修了
  • 調剤薬局チェーン・特許事務所を経て、WEB制作で独立
  • 制作から公開後の運用サポートまで一貫対応
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